専用マイクは、音質向上を手軽に実現できる便利なツールです。中でもUSBマイクは、コストパフォーマンスの高さや扱いやすさから、多くの初心者やプロユーザーに支持されています。プラグ&プレイ対応で簡単に使えるため、複雑な設定を必要とせず、手頃な価格帯からプロ仕様まで幅広い選択肢があるのも魅力です。本記事では、USBマイクのおすすめモデルと最適なマイクの選び方を紹介します。
目次
USBマイクの選び方
USBマイクを選ぶ際には、豊富な選択肢がある一方で、自分に合ったモデルを見つけるのに迷うことも少なくありません。価格は性能の目安となりますが、それだけで決めるのは早計です。理想的なマイクを選ぶためには、用途や環境に合った重要なポイントをしっかりと押さえることが大切です。ここでは、その選び方のコツをご紹介します。
用途
まず、マイクをどのように使うかを考えましょう。用途によって求められる性能が異なります。
- ゲームやボイスチャット:クリアで聞き取りやすい音声が重視されます。特に周囲の雑音を拾いにくい単一指向性のモデルが最適です。
- 配信やストリーミング:視聴者に高品質な音声を届けるために、安定した高音質のモデルが必要です。
- 音楽録音やポッドキャスト:細かな音のニュアンスを拾える高感度のマイクが推奨されます。
音質
音質の良さは、サンプルレート(例:48kHz)とビット深度(例:24bit)で判断します。これらの数値が高いほど、細部までクリアな音声を録音できます。さらに、フラットな周波数特性を持つマイクは、用途を問わず汎用性が高いです。
互換性
USBマイクを選ぶ際には、すべてがプラグ&プレイ対応ではないことに注意が必要です。購入前に、自分が使用するPCやゲーム機との互換性を必ず確認しましょう。
また、他のオーディオ機器と同じブランドを選ぶことで、システム全体の統合がスムーズになり、より快適に使用できることがあります。
ノイズ対策
高品質な音声収録には、ノイズを制御する機能が欠かせません。一部のマイクにはノイズキャンセリングやノイズアイソレーション機能が搭載されており、周囲の雑音を効果的に軽減できます。また、タップでミュートする機能や物理的なイコライザー(EQ)コントロールが備わったモデルを選ぶことで、さらに細やかな音声管理が可能になります。
追加機能
マイクに追加機能が搭載されていれば、より快適にストリーミングや収録を行うことができます。
- ミュートボタンやゲイン調整機能:配信中や会議中に便利です。
- 指向性の切り替え機能:単一指向性(カーディオイド)、双方向(バイダイレクショナル)、全方向(オムニ)など、用途に応じて切り替えられるとさらに使いやすくなります。
- アクセサリー:付属のスタンドやポップフィルターがあると、別途購入の手間が省けます。また、ショックマウントが付属しているモデルは振動音を抑えられるため、より高品質な録音が可能です。
USBマイクのおすすめモデルはこれだ!
【ロジクールG】Blue Yeti USBゲーミングマイク
ブランド | ロジクールG |
消費電力 | 5V 150mA |
サンプルレート | 48kHz |
ビットレート | 16bit |
カプセル | 14mmコンデンサー カプセルx3 |
指向パターン | 単一指向性/双指向性/無指向性/ステレオ |
周波数帯域 | 20 Hz – 20 kHz |
サイズ(スタンド装着時) | 12cm x 12.5cm x 29.5cm |
重量 | マイク:0.88kg スタンド:0.5kg |
➕️非常に使いやすい
➕️3つのカプセルアレイと4つの指向パターンを搭載
➕️耐久性に優れた構造で、3色のカラーバリエーション
➖️音楽録音には不向き
Blue Yetiは、長年にわたりUSBマイクの定番として多くのユーザーから高い評価を受け続けています。そのスタンダードなUSBマイクは、ゲーム配信、ポッドキャスト、オンライン会議など、幅広い用途で活躍する万能モデルです。このマイクは3つのカプセルアレイを搭載しており、クリアでプロフェッショナルな音質を提供します。さらに、単一指向性、双指向性、無指向性、ステレオの4つの指向パターンを備えており、用途に応じて最適な音声収録が可能です。例えば、単一指向性モードは配信や録音に最適で、一方で双指向性モードは対談やインタビューに適しています。
これらの先進的な機能は、初心者にも扱いやすい設計が施されています。本体に搭載されたコントロールと、ロジクールの直感的なオーディオアプリBLUE VO!CEを使用すれば、細かい調整も簡単です。特に、音楽録音を目的としない多くのユーザーにとっては、このマイクが長く愛用できる「最後の一台」になる可能性があります。その頑丈ながら調整可能なデザインは、さまざまな環境での使用を想定しており、信頼性と使いやすさを兼ね備えています。
ただし、プロフェッショナルレベルの音楽制作には適さない点には留意が必要です。趣味や個人利用では十分な性能を発揮しますが、部屋全体の音響バランスや高音質を求める場合、専門的なマイクに劣る部分があります。それでも、このマイクがその価格帯で提供するパフォーマンスは非常に優れています。初心者から経験豊富なユーザーまで、幅広い層におすすめできる一台です。
【MAONO】USBゲーミングマイク
ブランド | MAONO |
サンプルレート | 48kHz |
オーディオ感度 | 10dB |
指向パターン | 単一指向性 |
周波数帯域 | 50 Hz – 20 kHz |
重量 | 0.47kg |
➕️低価格
➕️RGBライト搭載
➕️シングルユーザーに最適
➖️エントリーレベルのオーディオ品質
MAONO USBゲーミングマイクは、初めて目にしたときからストリーマーのデスクにしっくりくるデザインが特徴的です。このマイクはストリーミングに必要な音声をしっかりとキャプチャできるだけでなく、魅力的なRGBライティングを搭載しています。しかし、その価格からもわかる通り、プロ仕様の高級マイクとは一線を画しています。わずか5~6千円という驚きの価格で、ストリーミングやボイスチャットをレベルアップさせることができます。
MAONO USBゲーミングマイクは、低価格ながら多彩な機能を備えています。特に便利なのが、マイク上部に配置されたタッチコントロールです。これにより、ワンタッチでミュートや内蔵ノイズキャンセリング機能を操作できます。これらの機能は、MAONOの専用アプリを使ってカスタマイズ可能で、個々の用途に応じた調整が行えます。さらに、RGBライティングは、単色設定はもちろん、動的呼吸モードやグラデーションといったプリセットサイクルにも対応しており、見た目のカスタマイズも自由自在です。
ただし、この価格帯ゆえに、耐久性に課題があり、プロレベルやセミプロレベルの音声録音には適していません。それでも、これからストリーミングを始めたい初心者や、そこまで高度な音声品質を求めていないユーザーにとっては、コストパフォーマンスに優れた最適な選択肢となるでしょう。MAONO USBマイクは、手軽に使えるUSBマイクを探している人にとって、間違いなく魅力的な製品です。
【Elgato】Wave:3
ブランド | Elgato |
サンプルレート | 48/96kHz |
ビットレート | 24bit |
カプセル | 17 mm エレクトレット |
指向パターン | 単一指向性 |
周波数帯域 | 20 Hz – 20 kHz |
サイズ(スタンド装着時) | 153 x 66 x 40 mm |
重量 | マイク&U-マウント:280g ベース:305g |
➕️シングルボイスの優れた音質
➕️優れたオーディオ調整アプリ
➕️将来のアップグレードに最適
➖️グループで共有するには不向き
プロフェッショナルなレコーティングに挑戦したいけれど、高価な機材にすぐ投資するのはハードルが高いと感じている方に、ぜひおすすめしたいのがWave:3です。このUSBマイクは、高品質な録音体験を提供しながらも、過剰なコストを抑えた理想的なミッドレンジモデルです。
Wave:3は、中価格帯において際立つ性能を備えています。ただし、ポップフィルターや専用スタンドを追加すると最終的な費用が4万円近くに達することもあります。しかし、これらのアクセサリーは必須ではなく、マイク本体だけでも十分に優れた性能を発揮します。特に、初心者が最初のステップを踏むにはぴったりの選択肢です。
このマイクには、音声録音専用に設計された高性能なカーディオイドコンデンサーカプセルが搭載されており、Elgatoとオーストリアの音響メーカーLewittの技術によって、クリアで自然な音声を捉えることができます。また、バックグラウンドノイズを効果的に抑える堅牢な設計に加え、Elgato独自のクリップガードテクノロジーを採用しているため、音割れや歪みがほぼ完全に防止されています。これにより、ストリーマーやポッドキャスターは安心して高品質な音声を録音できます。
一方で、Blue Yetiのような多様な録音モードを備えているわけではありませんが、この特化したアプローチによって、特に独立したストリーマーやポッドキャスターのニーズに的確に応えています。さらに、Wave Linkアプリの活用により、最大8台のWave:3を同時に接続してグループでの録音を行うことが可能です。このアプリは詳細な設定が可能となっており、使いこなすことで録音のクオリティをさらに向上させることができます。
初心者から上級者までを満足させる性能を持ちながらも、無理のない価格設定を実現したWave:3は、USBマイクの中でも特に優れた選択肢です。このマイクがあれば、プロフェッショナルな録音環境への第一歩を自信を持って踏み出すことができるでしょう。
【SHURE】MV7+
ブランド | SHURE |
オーディオ感度 | 64 dB |
A/Dコンバーター | 16または24bit 44.1または48 kHz |
指向パターン | 単一指向性 |
周波数帯域 | 50 Hz – 16,000 Hz |
コネクターの種類 | USB-C/XLR |
サイズ(本体) | 16.9 x 9 x 16 cm |
重量 | 573.5g |
➕️XLR接続に対応
➕️耐久性に優れた金属製
➕️非常にダイナミックな録音が可能
➖️高価
MV7+は、USB接続の手軽さを保ちながら、プロフェッショナル仕様のXLRマイクに匹敵するパフォーマンスを誇る、まさにハイブリッドな製品です。このマイクはUSBとXLRの両方の接続に対応しており、アマチュアユーザーから音声制作のプロフェッショナルまで、幅広いニーズを満たします。
コンパクトで持ち運びしやすいこのマイクは、ポッドキャストやイベント配信など、出張先での使用を想定したストリーマーにとって、頼れる相棒になるでしょう。さらに、内蔵されたノイズリダクション機能が周囲のノイズを抑え、ShurePlus MOTIVアプリを活用することで、音声のトーン調整、マイクとの距離設定、さらにはオートレベルモードによる最適な音声バランスの実現が簡単に行えます。
マイク本体には直感的に操作できるオンボードコントロールが搭載されており、ミュートやゲイン調整、音量の変更がワンタッチで可能です。底面のUSB-Cや3.5mmポートの配置には少し改良の余地があるものの、全体的なデザインは洗練されており、金属製の頑丈な筐体が、移動時の衝撃から機器をしっかり保護します。
このような高い性能と利便性を兼ね備えたMV7+は、価格帯はやや高めではあるものの、それに見合う価値を提供してくれます。USBマイクの枠を超えたこの製品は、初心者からプロまで、すべての音声クリエイターにとって理想的な選択肢となることでしょう。
【Razer】Seiren V3 Chroma
ブランド | Razer |
消費電力 | 5V 150mA |
サンプルレート | 96kHz |
ビットレート | 24bit |
カプセル | 16mmコンデンサーカプセル |
指向パターン | 単一指向性(スーパーカーディオイド) |
周波数帯域 | 20 Hz – 20 kHz |
最大音圧レベル (SPL) | 110dB |
サイズ(スタンド装着時) | 9.1 x 9.1 x 21.1 cm |
重量 | 472g |
➕️直感的なタッチ操作
➕️明るく鮮やかなRGB照明
➕️他のRazer周辺機器との接続が簡単
➖️オーディオアプリが機能不足
Razerは、RGBライティングの分野で高い評価を受けており、その技術が存分に活かされたUSBマイクのSeiren V3 Chromaは、その名にふさわしい一品です。このマイクを使えば、Razer Synapseアプリを通じてゲーミング環境全体のRGBライティングを統一的にコントロール可能。さらに、数百万色ものカラーバリエーションを指先一つで変更できるという驚きの機能も備えています。
Seiren V3 Chromaのトップパネルには、直感的に操作できる4つのタッチコントロールを搭載。シングルタップでミュート、ダブルタップでライティングカラーの変更、トリプルタップでゲインリミッターのオン・オフ、長押しで音量調整が可能です。Razer Synapseアプリでは、ライティングだけでなくオーディオ設定も調整可能。高度なオーディオカスタマイズには少々物足りなさを感じるかもしれませんが、ウィンドウのレイアウトを整理できる柔軟性があり、特に初心者ストリーマーにとっては扱いやすい設計です。
このマイクは単一指向性(スーパーカーディオイド)のコンデンサーマイクを採用しており、内蔵のゲインリミッターやショックアブソーバーと連携することで、周囲のノイズが激しいシーンでもクリアな音声を正確に収音します。特にゲーミング中のキーボードやマウスの音が気になる状況でも、声を鮮明に届けられる点は大きな魅力です。
価格面ではスペックに対してやや高価に感じるかもしれませんが、RazerのRGBライティングのクオリティを考慮すると、その価値は十分にあると言えます。Seiren V3 Chromaは、ほとんどのゲーマーにとって必要十分な性能を備えていますが、特にRGBライティングで一体感のあるゲーミング環境を求める人にとって、最高の選択肢となることでしょう。
このマイクは、性能だけでなくデザインや使い勝手においても、Razerのこだわりが感じられる逸品です。あなたのゲーミングセットアップを、さらなる次元へと引き上げるでしょう。
【FIFINE】AmpliGame A6V
ブランド | FIFINE |
ビットレート | 16bit |
サンプルレート | 44.1kHz |
指向パターン | 単一指向性 |
周波数帯域 | 60 Hz – 18 kHz |
S/N比 | 1kHz﹥70dB |
対応デバイス | Windows/Mac/PS4/PS5 |
サイズ(本体) | 41 x 15 x 9 cm |
重量 | 0.6kg |
➕️非常に低価格
➕️PlayStationを含む幅広い互換性
➕️高品質なカーディオイドコンデンサー
➖️プロ仕様のオーディオ録音には不向き
ストリーミングは近年、多くの人が楽しむ人気の趣味となっています。その魅力は、手軽に始められることと、プロでなくても十分に楽しめる点にあります。特に初心者や予算に限りのある人には、FifineのAmpliGame A6Vが最適な選択肢です。このマイクは手頃な価格でありながら、必要な機能を網羅し、デザインも非常に洗練されています。
Fifineのマイクは、初心者でも簡単に使い始められるように設計されています。マイクアームとポップフィルターが標準で付属しているため、追加のアクセサリーを購入する必要はありません。これにより、コンパクトなデスクにも手間なく設置でき、どんな環境でもスムーズに使用できます。さらに、マイクには鮮やかなRGBライティングが搭載されており、7種類のカラフルなグラデーションから選べるため、見た目も楽しむことができます。
操作性も抜群で、ミュート機能はタッチセンサー式、音量やゲインの調整は本体のノブで直感的に行えます。専用のソフトウェアは不要で、Windows、Mac、PlayStationとの互換性が高いため、既存のセットアップに簡単に統合できます。マイクには高品質なカーディオイドコンデンサーが内蔵されており、声をクリアに拾う性能に優れています。特に正面からの音声収録に適した指向性を持ち、ストリーミングやボイスチャット、録音用途において確実なパフォーマンスを発揮します。
もちろん、より高価なプロ仕様のマイクも市場には多く存在します。しかし、プロフェッショナルレベルの音響設備に手を出す段階でない限り、AmpliGame A6Vは、価格以上の価値を提供する一台です。初心者から中級者まで、すべてのストリーマーにおすすめできる、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。
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